すでに前の話になってしまったが、今年も、今月初めにノーベル賞の受賞者の発表があった。
毎年、物理学賞には注目しているので、今年はネット配信で発表の様子を見ていた。去年は残念ながら日時を間違えていたため、ネット配信の時間に間に合わなかったが、今年は準備をして待っていた。
物理学賞の発表の前日、生理・医学賞の発表があったのだが、受賞者のひとりが北里大学特別栄誉教授の大村智先生。山中先生に続いて、また日本人の受賞者が出たことは非常に嬉しい。大村先生はイベルメクチンと言う抗寄生虫剤を開発し、寄生虫感染症の治療法確立に貢献したと言う事だ。実はこの話を聞くまで、イベルメクチンと言う薬については全く知らなかったのだが、改めて様々なところで日本人の方々が貢献をされているのだと知る事が出来た。
ノーベル物理学賞の発表。
今年はニュートリノ振動に関する研究と言う事で、スーパーカミオカンデの梶田隆章先生と、カナダサドベリー観測所のアーサー・マクドナルド先生のおふたりが受賞された。
おめでとうございます。
前日に続いて、物理学賞も日本人の受賞があり非常に驚いた。戦後の混乱期から高度経済成長、それに伴い科学の進歩においても日本は頑張って来たのだなあと感じる受賞であった。ただ、ニュートリノと言えば、今は亡き戸塚洋二先生である。もし、ご存命なら間違いなく戸塚先生も受賞されていたにちがいない。これも仕方のない事だが、やはり残念な事には変わらないだろう。噂では、3人の受賞者の枠があるにもかかわらず、今年の受賞者がおふたりと言うのは、戸塚先生に対する配慮なのではないかと言う話もあった。真偽はどうかわからないが、もしそうならノーベル財団も粋な計らいをするではないか。
大栗先生は朝日のWeb RONZAでニュートリノの質量についての受賞が有力だと書かれていたが、最後は太陽系外惑星を予想されたようで今回ははずれ。しかし、もともとの目のつけどころは当たっていたので、やはり現在の研究動向を正確に評価できる方なのだろう。
今後も素晴らしい研究で受賞される方々に注目したい。