ブログを書くのは一年ぶりかそれ以上か。
宇都宮にいる間にいくつか書こうと思ったが、結局面倒に思ってやる気にならなかった。伊勢崎に移った時に一度書こうと思ったものの、そのままだった。いよいよ明後日に、大栗先生の朝日カルチャーセンターの講座があり、そういえば一年前の講座の時にブログを書いたなと思い出して、ちょっと書いてみた。
最近、ジュンク堂で衝動買いした「南部陽一郎 素粒子論の発展」という本を読み始めた。いつも、買ってからもなかなか読まずに積ん読になってしまうのだが、これは結構面白くて少しずつではあるが今の所読み進んでいる。
その中の4ページにわたる記事で、朝永先生の「スピンはめぐる」についての書評があった。
「スピンはめぐる」はぼくも学生時代に購入したが、そのまま積ん読状態で今に至っている。何度かぱらぱらめくってみたものの、数式などがあり、時間を作って腰を据えて読んでやろうとその度に思ったのだが...。
南部先生の書評では、内容を11の物語からなると例えてあり、Dirac、Pauli、Heisenbergのやりとりが面白く紹介されている。また、西洋では広く知られていない日本における量子物理、核物理の伝統が紹介されていると書かれ、再度、この本を読んでみたいと感じさせる内容であった。
ただし、以下の言葉は衝撃的だった。
「本書は、並の一般向け解説書ではなく、系統的な教科書でもない。消化するのも容易ではない。しかし、ゆっくりと辛抱づよく賞味する価値がある。...」
この本は、物理学者や化学者、生物学者の他に、スピンや量子力学の関連事項を深く学びたいと思っている一般の人々にも有用であるという。
学生時代は量子力学をあまり深く学ばなかったのだが、今からでも一度朝永先生の「スピンはめぐる」をじっくりと読んでみたいと思う。