今日で7月が終わる。時間が経つのは早いものだ。
先週、お盆の行事で実家に帰ったが、実家の本棚で目についたのが「現代数学百科」。もともとドイツで出版されたらしいが、矢野健太郎先生が翻訳をされ、ブルーバックスから発売している。
これを買ったのはもう30年以上前になるので、久しぶりにページを開くと書体とか紙の黄ばみ具合で歴史を感じる。今となっては、当時中学生だったか高校生だったか忘れたが、なんだか良く分からない公式を眺めては感動したのが印象に残っている。
現代数学とは言え、ほとんどは19世紀の内容だ。それでも今眺めても重要な公式などが並べられており、数学の歴史の深さが実感出来る。
そう言えば、オイラーの美しい公式と言われるネイピア数と円周率、虚数単位の関係式を初めてこの本で目にしたのだが、当時はどうしてそんなことになるのかさっぱり分からなかった事を覚えている。複素数になると、三角関数や指数関数が自由な値を取れる事になるのに驚いたり、三角関数と指数関数が互いに行ったり来たり出来る事に数学の不思議さや奥深さを感じたりした。
社会人になって、一度もページをめくった事がなかった様に思うが、今見るとこれを使って学生時代にもっと数学を楽しめば良かったと少し後悔している。三次方程式の解の公式や、積分公式と超越関数などはじっくり覚えようと思っていて、結局そういう時間を取らなかったなあと思い返している。今からでも少し出来なかった事を追いかけてみたい。
時々手元に置いて眺める様にしよう。
